「AIで画像を作りたいけど、日本語がうまく表示されない…」 「商品画像やSNS投稿用の画像を手軽に作りたい…」
そんな悩みを解決するのが、Googleの最新画像生成AI 「Nano Banana Pro」 です。
2025年11月20日にリリースされたこのモデルは、日本語テキストの正確な描画や高品質な画像編集を実現し、AI画像生成の常識を大きく変えました。
この記事では、Nano Banana Proの基本から実践的な使い方まで、中小企業でも活用できるように徹底解説します。
【動画解説】Nano Banana Proの実力を検証してみた
「実際にどんな画像が作れるのか見たい」という方はこちらの動画をご覧ください。様々なプロンプトで画像生成を試した結果を、成功例も面白い失敗例も包み隠さずお見せしています。
Nano Banana Proとは?
概要
Nano Banana Pro(正式名称:Gemini 3 Pro Image)は、Googleが開発した最新の画像生成・編集AIモデルです。
💡 Nano Banana Proの4つの強み
- 日本語に強い: ひらがな・カタカナ・漢字を正確に描画
- 推論能力: 「考えてから」画像を生成するため、意図を正確に反映
- 部分編集: 画像の一部だけを指定して修正可能
- 高速生成: 最適条件で約0.8秒、最大4K解像度に対応
なぜ「Nano Banana」という名前?
正式名称は「Gemini 3 Pro Image」ですが、開発コードネーム「Nano Banana」の方が広く知られています。前モデル「Nano Banana」(Gemini 2.5 Flash Image)の上位版として位置づけられています。
従来のAI画像生成との違い
| 項目 | 従来のAI画像生成 | Nano Banana Pro |
|---|---|---|
| 日本語テキスト | 崩れやすい、読めない | 正確に描画可能 |
| 生成プロセス | プロンプト→即生成 | 推論(思考)→生成 |
| 編集機能 | 再生成が必要 | 部分編集が可能 |
| 情報源 | 学習データのみ | Google検索と連携 |
| 人物の一貫性 | 毎回変わる | 最大5人まで維持可能 |
最大の違いは「推論能力」 です。Nano Banana Proは画像を生成する前に「考える」ステップを踏むため、複雑な指示も正確に理解して画像に反映できます。


Nano Banana Proの料金プラン
無料で使える?
はい、無料で使えます! ただし、利用回数に制限があります。
| プラン | 月額料金 | 利用回数 | ウォーターマーク |
|---|---|---|---|
| 無料 | 0円 | 制限あり | あり(キラキラマーク) |
| Google AI Plus | 約1,900円 | 多め | あり |
| Google AI Pro | 約2,900円 | さらに多め | あり |
| Google AI Ultra | 約36,400円 | 大容量 | なし |
💬 中小企業へのおすすめ: まずは無料で試して、頻繁に使うなら「Google AI Pro」(約2,900円/月)がコスパ良し。ウォーターマークが気になる本格利用には「Ultra」を検討。
開発者向けAPI
ビジネスでの大量利用には、APIも提供されています。
- 料金: 100万トークンあたり約2ドル〜(従量課金)
- 利用方法: Google AI Studio、Vertex AI、Google Antigravity経由
Nano Banana Proの使い方
基本的なアクセス方法
Nano Banana Proは、Googleの対話型AI「Gemini」アプリ内で利用できます。
ステップ1: Geminiにアクセスしてログイン
ステップ2: 「ツール」メニューから「🍌 画像を作成」を選択
ステップ3: プロンプト入力欄の横で「思考モード(Thinking)」を選択
ステップ4: 作りたい画像の説明を入力して送信
これだけで、AIが画像を生成してくれます!
効果的なプロンプトの書き方
Nano Banana Proは日本語でも指示できますが、具体的に書くほど精度が上がります。
❌ 悪い例(曖昧な指示)
かわいい犬の画像を作って
✅ 良い例(具体的な指示)
白い背景に、茶色のトイプードルが座っている写真。
正面を向いて、舌を出して笑っているような表情。
明るい自然光で撮影されたような、高品質な写真風。
画像の一部だけを編集する方法
Nano Banana Proの最も便利な機能が「部分編集」です。
- 生成された画像の編集したい部分を選択
- 「この部分を〇〇に変更して」と指示
- 指定した部分だけが変更される
📝 具体例
「写っている人物の表情を、笑顔から驚いた顔に変えてください。服装や背景はそのままで。」
→ 表情だけが変更され、他の要素は維持される

【実践】YouTubeサムネイルを作ってみた
実際にNano Banana Proを使って、YouTubeのサムネイル画像を作成してみました。プロンプトの修正過程も含めてお見せします。

最初のプロンプト
まずは以下のように指示してみました。
GoogleのNano Banana ProについてYouTubeで発信したいので、
添付の人物を使ってサムネイルを作ってください。
YouTubeでおすすめに上がった際に、AIに興味を持っている人が
見たくなるような訴求でお願いします。

すると、1回目の生成では画像を出さずに、サムネイルの構成についての提案が返ってきました。
これはNano Banana Proの「推論能力」が働いている証拠。まずは最適な構成を考えてくれるのです。
そこで追加で「Nano Banana Proでサムネをそのまま作ってください。」と伝えると、画像を生成してくれました。

表情を変更してみる
生成された画像に対して、以下のように修正を依頼しました。
写っている人物を、少し右向きで驚いている表情にしてください。
それ以外は変えないでください。

すると、表情だけが変更され、他の要素はそのまま維持されました。これが「部分編集」の威力です。
さらに要素を追加
もう少し情報を追加したくなったので、以下のように指示しました。
人はもっとズームして、ジェミニのロゴとバナナの写真を入れてください。
あと、「最強の画像生成AI」みたいな文言も入れたいです!

このように、対話しながら少しずつ理想の画像に近づけていけるのがNano Banana Proの大きな特徴です。
日本語テキストの生成が得意!
今までの画像生成AIは「日本語の出力」が苦手でした。謎の漢字が生成されたり、文字が崩れたりすることが多かったのです。
しかしNano Banana Proは日本語の出力がとても綺麗です。ひらがな・カタカナ・漢字を正確に描画できるため、以下のような用途に活用できます。
- 図解・インフォグラフィック
- 広告クリエイティブ
- SNS投稿用画像
- プレゼン資料の図解
試しに以下のプロンプトでインフォグラフィックを作成してみました。
Googleが出した最新の画像生成AIモデルである『NanoBanana Pro』の
特徴や凄さについてインフォグラフィック画像にまとめてください。
日本語が崩れることなく、きれいな図解が生成されました。
【活用事例】中小企業で使える4つのシーン
活用例1:ECサイトの商品画像作成
🛒 ECサイト向け商品画像
プロンプト例:
白背景、正方形のAmazon用商品画像。 ミニマルデザインのアロマ加湿器。 球体、マットホワイト、ローズゴールドのスタンド。 高級感のある照明で、商品の質感がわかる写真風。効果: 撮影コストを削減、複数バリエーションを短時間で作成








活用例2:SNS投稿用の画像・図解
📱 インフォグラフィック作成
プロンプト例:
「AIで業務効率化する5つの方法」というテーマで、 Instagram投稿用の正方形インフォグラフィックを作成。 日本語で、見やすいデザイン。 青と白を基調とした、プロフェッショナルな雰囲気。効果: デザイナーなしでSNS用画像を作成可能

活用例3:広告クリエイティブ
📢 セール告知画像
プロンプト例:
クリスマスセールのポスター画像。縦長(9:16)。 「50%OFF」「Xmas SALE」のテキストを目立たせる。 赤を基調とした、お祭り感のあるデザイン。 日本人女性モデルが楽しそうにポーズ。効果: 季節イベントの広告を短時間で量産

活用例4:プレゼン資料の図解
📊 ビジネス資料用図解
プロンプト例:
ビジネスプレゼン用のフロー図。 「課題→分析→解決策→成果」の4ステップを 矢印でつなげた図解。日本語ラベル付き。 シンプルで視認性の高いデザイン。効果: 複雑な概念を視覚的にわかりやすく伝達
ChatGPT(DALL-E 3)との比較
「ChatGPTでも画像生成できるけど、何が違うの?」という疑問にお答えします。
| 項目 | Nano Banana Pro | ChatGPT(DALL-E 3) |
|---|---|---|
| 開発元 | OpenAI | |
| 日本語テキスト | ◎ 非常に強い | △ 崩れやすい |
| 部分編集 | ◎ 対応 | △ 限定的 |
| リアルタイム情報 | ◎ Google検索連携 | ✕ 学習データのみ |
| 人物の一貫性 | ◎ 最大5人維持 | △ 毎回変わりやすい |
| 無料利用 | ◯ 制限あり | ◯ 制限あり |
| 連携サービス | Gemini、NotebookLM | ChatGPT |
使い分けの結論
Nano Banana Proがおすすめ
- 日本語テキストを含む画像を作りたい
- 既存の画像を部分的に編集したい
- 複数の画像で人物の一貫性を保ちたい
ChatGPT(DALL-E 3)がおすすめ
- すでにChatGPTを使い慣れている
- 画像生成と文章生成を1つのツールで完結したい
注意点と制限事項
AI生成画像の透かし(SynthID)
Nano Banana Proで生成されたすべての画像には、目に見えない電子透かし「SynthID」 が埋め込まれています。
- Geminiアプリに画像をアップロードすると、AI生成かどうか確認可能
- 無料・Proユーザーの画像には目に見えるウォーターマークも付く
- Ultraプランのみウォーターマークなし
商用利用について
⚠️ 商用利用の注意点
- Googleの利用規約に従う必要あり
- 実在の人物に似せた画像生成は避ける
- 著作権のある作品の模倣は控える
- ウォーターマーク付き画像の商用利用は要確認
生成できない・苦手なもの
- 実在の有名人・著名人の画像
- 暴力的・性的なコンテンツ
- 著作権で保護されたキャラクター
- 非常に複雑な技術図面(まだ発展途上)
NotebookLMでも使える!
2025年11月21日から、GoogleのAIアシスタント「NotebookLM」にもNano Banana Proが統合されました。
💡 NotebookLMでできること
- アップロードした資料からインフォグラフィックを自動生成
- PDFやYouTube動画の内容をスライド資料に変換
- 複雑な情報を図解で視覚化
資料をアップロードするだけで、AIが内容を理解して図解を作成してくれるので、プレゼン資料の作成が劇的に効率化されます。
まとめ:AI画像生成の新時代へ
Nano Banana Proは、日本語に強く、編集も自在な画像生成AIとして、中小企業の業務効率化に大きく貢献できるツールです。
本記事のポイント
- 無料で始められる: まずはGeminiアプリで試してみよう
- 日本語テキストに強い: 図解やインフォグラフィック作成に最適
- 部分編集が可能: 微調整も簡単
- 商品画像・広告・SNS投稿: 中小企業の幅広いシーンで活用可能
プロのデザイナーがいなくても、アイデアを言葉にするだけで高品質な画像が作れる時代が来ました。
まずは無料で試して、あなたのビジネスに活かしてみてください!

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