AI NEWS

AIニュース

GPT-6.1 Terraは仕事で使える?Sol・Astraとの違いと料金・性能を比較

GPT-6.1 Terra。Solの半額でどこまで使えるか、性能・料金・仕事での使い分けを解説するサムネイル

「Astraは優秀。でも、毎日の入力作業や文章修正にも、そこまで高性能なAIが必要なの?」

そんな疑問に対する新しい選択肢が、OpenAIの「GPT-6.1 Terra」です。画面や画像を読み取り、PCを操作し、文章を整える仕事に強く、APIの入力・出力単価はGPT-6.1 Solの半額。GPT-6 Astraと比べると10分の1です。

しかも、公式のPC業務ベンチマークには、TerraがAstraと同じスコアを出した条件があります。安いモデルだから簡単な会話にしか使えない、という捉え方では、その特徴を見落とします。

Terraは、完成条件がはっきりした日常業務で試したいモデルです。一方、複雑な開発や判断を重ねる仕事では、Sol・Astraを選ぶ理由が残ります。 この違いを、公式評価と仕事の具体例で見ていきます。

この記事の比較について
情報確認日:2026年11月3日。性能値はOpenAIの公式評価です。後半の「請求書転記・提案資料・PC操作」は実務で比較するための課題と確認方法であり、当社が3モデルを実測した結果ではありません。料金は特記のない限り米ドル・API標準処理の単価です。

GPT-6.1 Terraとは?画面理解・PC操作・文章作成に強いモデル

GPT-6.1 Terraは、2026年10月26日にChatGPT WorkとCodexで展開が始まったAIモデルです。OpenAIは視覚的な推論、正確なPC操作、明快で自然な文章作成を主な用途として挙げています。公式リリースノート

例えば、商品写真とカタログの内容を照合する、図面を読み取る、アプリの画面を操作する、提供された資料から文章を作成・修正する、といった使い方です。テキストだけでなく画像も入力できるため、画面に表示された情報を仕事につなげやすい点が特徴です。公式モデル仕様

OpenAI公式のGPT-6.1 Terraモデル仕様ページ。視覚的推論・PC操作・文章作成の用途と入出力を表示
OpenAIの公式モデル仕様。画像の理解と、テキストによる出力に対応しています。

ここで押さえたいのは、モデルとアプリの役割の違いです。Terraは情報を理解し、次の行動を判断するAIモデル。実際にファイルを保存したりPCを操作したりするには、WorkやCodex、あるいはAPIに接続した実行環境と必要な権限が使われます。モデル名だけで、すべての端末・アプリを操作できるわけではありません。

Terra・Sol・Astraの違いを比較

この記事で比較するのは「GPT-6.1 Terra」「GPT-6.1 Sol」「GPT-6 Astra」です。旧GPT-6 SolやGPT-5.6 Terraとは区別してください。

比較する観点 GPT-6.1 Terra GPT-6.1 Sol GPT-6 Astra
公式の位置づけ 速度と効率を重視。視覚理解・PC操作・自然な文章 複雑な仕事で性能・速度・費用を両立 最も難しい推論・開発・専門業務向け
試したい仕事 元資料のある文章、完成条件が明確なPC作業、範囲を絞ったコード修正 複数資料からの提案、複雑な開発、作り込みが必要な成果物 厳密な分析、難しい要件、幅広い文脈を使う長い仕事
API入力単価/100万トークン 1ドル 2ドル 10ドル
API出力単価/100万トークン 5ドル 10ドル 50ドル
選び方の出発点 同じ仕事を低い費用・短い待ち時間で仕上げられるか 品質と費用のバランスが合うか 費用よりも到達したい品質を優先するか

表の用途は公式ガイドを基にした選び方の目安です。Terraにも開発支援はでき、Sol・Astraにも文章作成やPC操作ができます。機能の有無だけで分かれるのではなく、仕事の難しさ、必要な品質、許容できる待ち時間で選びます。公式モデル選択ガイド、GPT-6ガイド、公式料金表

例えば、「この文章の事実関係を変えずに、指定の読者向けに直す」ならTerraを試しやすい仕事です。「内容の食い違う資料を読み、経営上の選択肢を比較して役員向けの提案に仕上げる」なら、SolやAstraを候補に残した方がよいでしょう。

Terraはどれくらい優秀?公式ベンチマークの読み方

PC業務の評価では、MediumでAstraと同じ57.6%

OpenAIの「Agents’ Last Exam v1」は、専門的なPC業務を含む評価です。公式グラフのMedium条件では、次の結果が示されています。

モデル 推論設定 スコア タスク当たりの費用
GPT-6.1 Terra Medium 57.6% 0.29ドル
GPT-6.1 Sol Medium 53.8% 1.31ドル
GPT-6 Astra Medium 57.6% 4.82ドル

出典:OpenAI発表・Agents’ Last Exam v1。この表は掲載グラフの各モデルのMediumの点を読み取ったものです。費用は評価条件下の値で、一般の仕事の見積額ではありません。

OpenAI公式発表のAgents’ Last Exam v1。モデルごとのスコアとタスク当たりの費用を示すグラフ
公式発表の実画面。横軸は費用、縦軸は評価スコアです。同じモデルにも推論設定ごとに複数の点があります。

この結果から分かるのは、特定のPC業務ではTerraが低い費用で上位モデルに並ぶ可能性があることです。「Terraはあらゆる仕事でAstraと同じ」「Solより常に賢い」とまでは言えません。57.6%という値も、あらゆるPC作業を57.6%の確率で成功させるという意味ではありません。

速さとコード修正も改善。ただし評価の条件に注意

同じ発表でOpenAIは、このPC業務評価においてTerraがAstra・Solより3倍を超える速さでタスクを完了すると説明しています。また、コマンドラインを使う「Terminal-Bench 4.0」では、最大推論設定で50.3%。旧GPT-5.6 Terraの公表スコア21.5%から改善しました。

ただし、OpenAIは最も複雑なコーディングには引き続きSol・Astraを推奨しています。速さの倍率やコードの点数を、そのまま自社の業務全体へ当てはめるのは避けたいところです。OpenAI公式発表

料金はSolの半額、Astraの10分の1。ただし総費用は別

標準API料金を比較する

トークンは、AIが文章や画像などを処理するときの量の単位です。日本語の文字数と同じではありません。

モデル 入力/100万トークン キャッシュ済み入力/100万トークン 出力/100万トークン
GPT-6.1 Terra 1ドル 0.05ドル 5ドル
GPT-6.1 Sol 2ドル 0.10ドル 10ドル
GPT-6 Astra 10ドル 1ドル 50ドル

標準処理・入力27.2万トークン以下の場合。キャッシュ済み入力は再利用される入力の料金で、キャッシュへの書き込みには別の料金設定があります。公式料金表

「10分の1」は通常の入力・出力単価の比較です。上の表のように、Astraとのキャッシュ済み入力単価の比率は異なります。また、27.2万トークンを超えるAPI入力では、そのリクエスト全体の入力・キャッシュ単価が2倍、出力単価が1.5倍になります。高速処理やツールにも料金条件があるため、最終的には実際の利用明細で確認します。Terraの料金条件

同じトークン数なら、どれくらい違う?

仮に、キャッシュを使わず入力10万トークン、出力2万トークンを標準処理で使うと、モデル料金の単純計算は次のとおりです。ツール料金は含めません。

モデル 計算 合計
Terra 入力0.10ドル+出力0.10ドル 0.20ドル
Sol 入力0.20ドル+出力0.20ドル 0.40ドル
Astra 入力1ドル+出力1ドル 2ドル

これは同じ量を処理した場合の例です。実際には、モデルによって考える量、操作回数、やり直しが変わります。画面を何度も読み直したり、修正を繰り返したりすれば、単価が低くても消費量は増えます。

仕事で比べたいのは「合格する成果物を1件仕上げるまでの費用と時間」です。 AIの料金に加え、人が確認・修正する時間まで記録すると、どのモデルが自社に合うか見えやすくなります。

どこで使える?ChatGPT Work・Codexでの始め方

10月26日の公式リリースノートでは、Plus・Pro・Business・Enterprise・Eduへの展開が案内されています。実際の表示はプラン、地域、ワークスペースの設定によって異なります。公式リリースノート

  1. ChatGPTのWork、またはCodexを開きます。
  2. モデル一覧で「GPT-6.1 Terra」を選びます。
  3. まずは元資料と完成条件がそろった仕事を依頼します。
  4. モデル名と推論設定を記録してから、SolやAstraと比較します。

Workの一部の既定プリセットでは、GPT-6.1 SolのLightの代わりにTerraのMediumが使われる場合もあります。「以前と同じプリセットを選んだ」だけで、同じモデル・設定の比較になるとは限りません。

TerraのAPIでは、推論設定にnone・low・medium・high・xhigh・maxがあり、既定値はmediumです。公式ガイドも、まずmediumから試し、追加の時間とトークンに見合う品質改善がある場合に設定を上げる方法を案内しています。GPT-6公式ガイド

APIと月額プランの料金は別です。ChatGPTでログインして使うWork・Codexの利用枠を、APIのドル単価から「10倍使える」と換算することはできません。利用量や残量は、プラン内の表示で確認してください。Work・Codexの料金と利用枠

請求書・提案資料・PC操作の3つで比較するなら

ここからは、Terra・Sol・Astraを自分の仕事で比べるための具体的な課題です。いずれも実測結果ではなく、検証の設計例です。顧客の実データや本番の会計画面を使わず、架空資料とテスト環境を使うと、同じ条件を再現しやすくなります。

1.架空の請求書を読み取り、一覧表へ転記する

PDFまたは画像の請求書から、請求書番号、発行日、取引先名、小計、税額、合計、支払期日を表へ移します。読み取れない項目を推測で埋めず、「要確認」とするルールもそろえます。

見るべき点は、文字を読み取れたかだけではありません。請求書番号の桁、税額と合計の区別、重複転記の有無、保存した一覧表の内容まで確認します。Terraで正確に仕上がるなら、件数の多い転記業務で試す意味があります。

請求書転記の比較用プロンプトを開く
添付した架空の請求書だけを根拠に、転記用の一覧表を作ってください。

列は「ファイル名、請求書番号、発行日、取引先名、小計、税額、合計、支払期日、要確認事項」としてください。 読めない値や記載のない値は推測で補わず、「要確認」としてください。 通貨と桁の単位を明記してください。異なる通貨を換算せず、資料にある金額をそのまま転記してください。小計・税額・合計の関係に不一致があれば、元の値を残して要確認事項へ記載してください。 同じ請求書を重複して追加しないでください。 完成した表を保存し、保存先と確認した項目を報告してください。保存できない場合は、その旨を明記して表を回答内に出してください。 会計サービスへの登録、支払い、メール送信は行わないでください。

2.同じ元資料から、顧客向けの提案資料を作る

同じ会社概要、課題メモ、サービス情報を渡し、5枚構成の提案資料を作成します。「課題・提案・実施手順・費用の前提・次の行動」を入れ、資料にない実績や料金を創作しないことを条件にします。

元情報を整理して分かりやすく見せる仕事と、矛盾する情報を解釈して提案方針を決める仕事では、難しさが違います。前者ではTerraを試しやすく、後者ではSol・Astraを比較対象に残したいところです。文字数だけでなく、読み手が判断できる資料になっているかを評価します。

提案資料の比較用プロンプトを開く
添付した会社概要・課題メモ・サービス情報を使い、顧客向けの提案資料を5枚で作成してください。

構成は「現状の課題、提案内容、実施手順、費用と前提、次に決めること」です。 読み手はAIの専門知識がない経営者です。専門用語には短い説明を付けてください。 資料にない料金、実績、効果数値を創作しないでください。未確定の条件と、資料間の食い違いを明示してください。 各ページは1つの主張を中心に、根拠と具体例が分かる内容にしてください。 編集できる形式で保存してください。対応していない場合は、ページごとの原稿を出してください。 最後に、作成した内容と、人が確認すべき点を分けて報告してください。外部への送付や公開は行わないでください。

3.画面を見ながらテスト用アプリへ入力する

同じテスト用アプリを開き、指定された架空のデータを入力して保存します。最初の画面サイズ、表示位置、ログイン状態、使用できる操作ツールまでそろえます。

入力中の画面が正しいだけでは、保存完了とは限りません。保存後に対象レコードを開き直し、値が一致するか、無関係な項目を変更していないかを確認します。「完了しました」というAIの報告と実際の保存結果が一致するかも、評価に含めます。

PC操作の比較用プロンプトを開く
指定されたテスト用アプリだけを操作し、添付の架空データを入力・保存してください。

入力前に現在の画面と項目を確認してください。対象外のデータや設定は変更しないでください。 同じデータが既にある場合は重複登録せず、確認事項として報告してください。 保存後に対象レコードを開き直し、入力値が一致することを確認してください。 画面が読み取れない、権限が足りない、確認が必要な場合は、推測で進めず具体的な状況を報告してください。 完了報告では「保存できた内容」「画面で確認できた内容」「確認できていない内容」を分けてください。 外部送信、購入、支払い、本番データの変更は行わないでください。

これらは当社作成の比較用プロンプトです。添付資料と対応する実行環境が必要で、保存形式や操作機能は利用するアプリに依存します。合格の考え方は、保存結果・文章の正確さ・確認修正の時間まで比べる公式ガイドに沿っています。公式モデル選択ガイド

比較するときは「速かった」以外も記録する

記録する項目 確認方法
完了率 事前に決めた合格条件を、何回中何回満たしたか
正確さ 元資料・正解表と照合し、誤りと欠落を数える
所要時間 AIの実行時間と、人の確認・修正時間を分ける
手直し 追加指示の回数と、人が直した箇所を記録する
費用・利用量 APIの実際の使用量、またはプラン内の消費表示を記録する
報告の正確さ 「保存済み」「確認済み」という報告を実物と照合する

比較の最初は、同じ資料、同じ依頼文、同じ推論設定、同じツールを使います。各モデルを新しい会話で実行し、前のモデルの回答がヒントにならないようにします。実行順の影響もあるため、1回の勝敗だけで結論を出さず、代表的な課題を複数回試す方法が向いています。

PC操作では、テスト用アプリの保存データも同じ初期状態にそろえます。モデル別に同じ内容のテスト環境を用意すると、前のモデルが保存したデータや生成ファイルを、次のモデルが参照することを防げます。

その後に、各モデルの推論設定を調整し、「同じ品質を満たすときの時間・費用」で比べると実務の判断につながります。同じ設定での比較と、品質をそろえた比較を分けて記録すると、結果を読み違えにくくなります。

結局、Terra・Sol・Astraのどれを選べばいい?

毎日の文章修正や入力作業など、材料と完成条件がそろっているなら、Terraから試す価値があります。まず小さな業務で精度を確認し、合格する仕事を増やしていく使い方が現実的です。

複数の条件を整理しながら資料を作る、設計から実装まで判断を重ねる、大きな修正を進めるならSol。難しい分析や厳しい品質条件など、性能を最優先したい仕事ではAstraも比較してください。公式モデル選択ガイド

すべてを同じモデルに任せる必要はありません。例えば、Terraで転記した表を決められたルールで検査し、食い違いのある箇所だけ人や上位モデルで確認する方法も考えられます。ただし、上位モデルへの再確認にも費用がかかるため、役割を分けた全工程で効果を測ります。

選ぶ基準は、自分の仕事で「正しく仕上がるか」「手直しを含めて早いか」「継続できる費用か」の3つです。Terraの登場は、この3つを両立できる業務がどこまで広がるかを確かめる機会です。

よくある質問

TerraはSolより賢いのですか?

一部の公式評価にはSolを上回る条件がありますが、全能力の順位を示すものではありません。複雑な開発を含め、仕事ごとに得意・不得意を確認する必要があります。

Astraから乗り換えれば、料金は必ず10分の1になりますか?

いいえ。標準APIの通常入力・出力単価の比率です。使うトークン数、キャッシュ、ツール、再試行、人の修正時間によって、作業全体の費用は変わります。月額プランの利用可能回数を示す数字でもありません。

Terraは画像や動画を生成するモデルですか?

Terra本体の入出力仕様は、テキスト・画像を入力し、テキストを出力する形です。画像生成などは対応ツールを通じて利用する機能で、Terra本体が画像や動画を直接出力するという意味ではありません。公式モデル仕様

モデル一覧にTerraが出ない場合は?

プラン、段階的な展開、地域、ワークスペース設定を確認してください。公式発表の提供対象であっても、個々のアカウントでの表示をこの記事から保証することはできません。公式リリースノート

自社の仕事で、AIをどう使い分けるか相談したい方へ
あなたのAI顧問株式会社は、AI・DX領域のBPO × AI教育を通じて、業務の棚卸し、優先順位付け、実装、現場教育、自走までを支援しています。自社業務のAI化について相談する

関連記事:ChatGPTとCodexの利用枠共通化・2倍増量の対象を解説

WRITERライター紹介

黒山結音

あなたのAI顧問株式会社 代表取締役

「AIは現場で使えなきゃ意味がない」を掲げ、30社以上にAI顧問として導入から定着までサポート。OpenClaw・Claude・ChatGPTなどAIツールを実務でフル活用し、AI駆動経営を実践。本メディアでは、実際の現場で効果が出た事例や、AI初心者がつまずく「最初の一歩」を、専門用語を極力使わずに解説します。

黒山結音

OpenClaw / Claude Code / Codex / Cursor / Manus

この記事をシェアする

トップメディアトップAIニュースGPT-6.1 Terraは仕事で使える?Sol・Astraとの違いと料金・性能を比較
キャラクター