GPT-6 Sol・Luna登場!無料でも使える?Astraとの違い・料金・使い方を徹底解説
「高性能なAIを、もっと日常の仕事で使いたい。でも料金や利用上限が気になる」。そんな方に注目してほしいのが、GPT-6の新作「Sol」と「Luna」です。
OpenAIは2026年9月22日、日本時間では9月23日、GPT-6 SolとGPT-6 Lunaを発表しました。Astraで進んだ能力を、より速く、手頃に使えるモデルへ広げる更新です。API単価が大きく下がり、無料のFreeプランでも、デスクトップアプリでLunaを使えるようになります。
ただし、今回の提供先はChatGPTの「Work」と「Codex」で、通常の「Chat」とは異なります。 「無料でも使える」「半額になった」という言葉の対象を押さえると、自分がどう活用できるかが見えてきます。OpenAI公式発表、公式モデルガイド
この記事では、公式ドキュメントとOpenAI公式𝕏、評価を公開した企業の一次情報を照合し、Astraとの違い、利用条件、料金、性能、具体的な使い方まで解説します。性能値は公開資料に基づくもので、当社による実測結果ではありません。
情報確認日:2026年9月23日。機能・料金・提供条件は今後変更される場合があります。
GPT-6 Sol・Lunaとは?今回の発表で押さえたい3つのこと
新モデルの意味は、「GPT-6をどの仕事に、どの負担で使うか」という選択肢が増えたことです。
OpenAI公式𝕏は、次の一文で2モデルの登場を告知しました。
Please welcome GPT-6 Sol and GPT-6 Luna to the GPT-6 universe.
「GPT-6のラインアップに、SolとLunaを迎える」という発表です。公式𝕏の告知は、日本時間9月23日午前3時12分でした。OpenAI公式𝕏
OpenAI公式発表ページの実画面。2つのモデルが同時に発表されています。出典:OpenAI。2026年9月23日撮影。
まず、次の3点を押さえてください。
- 複雑な日常業務にはSol、対象の明確な反復作業にはLuna。 最も難しい仕事を担うAstraと組み合わせて選べます。
- API単価は、GPT-5.6の対応モデルから大きく低下。 Solは通常の入力・出力とも半額、Lunaは入力が半額、出力は約58%下がりました。
- 有料プランだけの話ではありません。 Free・Goにもデスクトップ版Lunaが提供されます。ただし、プラン・アプリ・管理者設定によって選択できる範囲は異なります。
出典:公式モデルガイド、API料金表、Work・Codexの料金と利用条件。
「モデル」はAIの頭脳、ChatGPTやCodexは、その頭脳を資料・ファイル・ツールと組み合わせて使う環境です。この違いを押さえると、「発表されたのに画面で見つからない」という疑問も整理できます。
Astra・Sol・Lunaはどう違う?仕事の難しさと量で選ぶ
3モデルの違いは、単純な新旧よりも、担当させたい仕事で見ると分かりやすくなります。
| モデル | 公式の位置付け | 試す仕事の例 |
|---|---|---|
| GPT-6 Astra | 最も難しい、一連の複雑な仕事向け | 条件が多い設計、難しい原因調査、重要な判断の整理 |
| GPT-6 Sol | 複雑な調査・文章・コーディングなど、日々の仕事の有力候補 | 複数資料の比較、提案書の構成、既存ツールの改善 |
| GPT-6 Luna | 対象を絞った作業や、大量・反復処理向け | 問い合わせの分類、決まった項目の抽出、短い要約 |
位置付けの出典:公式モデルガイド。仕事の例は、その位置付けに基づく当社の活用提案です。
例えば、営業資料を作る仕事でも工程は分かれます。問い合わせから商品名や希望時期を取り出す工程と、複数の提案方針から相手に合う構成を考える工程では、必要な判断の深さが違います。前者をLuna、後者をSolで試し、特に難しい論点をAstraで検討する、といった使い方が考えられます。
これは、自動的にモデルが切り替わるという説明ではありません。利用者が工程ごとに選ぶか、開発者が業務システム側で振り分ける設計です。また、Lunaで十分かどうかは、実際の入力に含まれる曖昧さや例外によって変わります。
大切なのは、必要な品質まで仕上げるために、人が何回直すかです。Solで一度に整理できる作業をLunaで何度もやり直す場合も、その逆もあり得ます。モデルの単価と仕事の総負担を一緒に見ましょう。
無料でも使える?提供プランと、モデルの選び方
使い始める前に、自分が開いている場所と契約プランを確認しましょう。
Free・Goはデスクトップ版Lunaが対象
2026年9月23日時点の提供条件は、次のように整理できます。
| 利用するプラン・場所 | 確認できた条件 |
|---|---|
| Plus・Pro・Business | Work・CodexへSolとLunaを順次提供 |
| Enterprise・Edu | 提供対象。ただしSol・Lunaとも公開時点では既定で無効。管理者による有効化が必要 |
| Free・Go | デスクトップアプリのLuna、Standard速度が対象 |
| ChatGPTの通常のChat | Sol・Lunaは選択できない |
| OpenAI API | gpt-6-sol、gpt-6-lunaを指定。API側の利用権限・課金条件に従う |
出典:提供開始の変更履歴、公式料金・利用条件、Enterprise・Eduのモデルと制限。
無料ユーザーにとっては、デスクトップアプリでLunaを試すことが今回の入口です。公式𝕏の利用対象を案内する投稿も、この区分を明示しています。
また、Web上のWorkと、処理をクラウドへ送るCodex cloudは区別してください。Codex cloudの既定モデルは利用者側では変更できず、確認時点の料金ガイドではクラウドチャットにGPT-5.6 Solを使用すると案内されています。すべての実行環境で新モデルを選べるわけではありません。公式モデルガイド、公式料金ガイド
Work・Codexで選ぶ基本手順
対象の環境では、入力欄の下にあるモデル・推論のコントロールから選択します。
- ChatGPTのWorkまたはCodexを開きます。Free・Goの方は、デスクトップアプリでLunaの提供状況を確認します。
- 入力欄の下にある、モデルと推論の設定を開きます。
- Powerのプリセットを選ぶか、Advancedでモデル・推論強度・速度を個別に指定します。
- 小さな仕事を1件依頼し、回答と使用量を確認します。
公式ガイドの作業別の開始点は、Sol Medium、Luna High、Astra Lightです。一方、Powerの初期プリセットはSol Lightです。初期表示と推奨設定は区別しましょう。選択肢はプランや環境でも異なります。公式モデルガイド
CLIを使う方は、/modelで変更するか、起動時にcodex --model gpt-6-solまたはcodex --model gpt-6-lunaを指定できます。IDE拡張でも、入力欄の下にあるモデル選択を確認します。
モデルが表示されない場合の確認順
まず、通常のChatを開いていないか確認します。そのうえで、アプリの対応状況、段階的な提供、サインイン方法、所属ワークスペースを確認してください。
Enterprise・Eduでは、SolとLunaの両方について管理者の許可が必要です。管理者が「既定のモデル」を変える操作と、メンバーに「そのモデルを使う権限」を与える操作も異なります。APIキーを使う場合は、ChatGPTのワークスペースではなく、キーが属するAPI組織・プロジェクトの利用権限が関係します。ワークスペースのモデル提供条件
「半額」は何の料金?API単価と、月額プランの利用枠を分けて確認
費用は「APIの処理単価」「月額契約」「その契約に含まれる利用枠」に分けると理解しやすくなります。
APIはSolが入力・出力とも半額、Lunaも大幅に低下
APIは、自作ツールや業務システムからAIを呼び出す仕組みです。以下は、Standard処理・入力272K(27万2,000トークン)以下のリクエストに適用される、100万トークンあたりの米ドル単価です。
| モデル | 通常入力 | 出力 |
|---|---|---|
| GPT-5.6 Sol | 4ドル | 20ドル |
| GPT-6 Sol | 2ドル | 10ドル |
| GPT-5.6 Luna | 0.20ドル | 1.20ドル |
| GPT-6 Luna | 0.10ドル | 0.50ドル |
| GPT-6 Astra | 10ドル | 50ドル |
出典:OpenAI API料金表。GPT-5.6との比較は、発表で基準にしているプロモーション価格を含みます。キャッシュ・長文入力・別の処理モード・ツール料金は別途確認が必要です。
トークンはAIが文章などを処理する単位で、日本語の1文字とは異なります。「入力」は資料や指示の読込み、「出力」は生成に関する課金区分です。
Solの入力・出力はともに50%減です。Lunaは入力が50%減、出力は1.20ドルから0.50ドルなので、約58.3%減になります。
公式発表の料金比較表。月額プランの料金表ではなく、APIの入力・出力単価です。出典:OpenAI。2026年9月23日撮影。
同じ処理量ならいくらになる?料金表からの計算例
違いをつかむため、1件あたり「通常入力1万トークン+課金対象の出力2,000トークン」と仮定します。キャッシュ読取り・書込み、追加のツール料金を含めず、Standardの上記単価だけで計算した例です。
- GPT-5.6 Sol:
0.01 × 4 + 0.002 × 20 = 0.08ドル - GPT-6 Sol:
0.01 × 2 + 0.002 × 10 = 0.04ドル - GPT-5.6 Luna:
0.01 × 0.20 + 0.002 × 1.20 = 0.0044ドル - GPT-6 Luna:
0.01 × 0.10 + 0.002 × 0.50 = 0.002ドル
同じ条件で1,000件なら、Solは80ドルから40ドル、Lunaは4.40ドルから2ドルになります。これは料金表に同じトークン数を当てはめた独自試算です。同じ仕事を新旧モデルに依頼して測った費用ではありません。
実際の費用は推論量・再試行・キャッシュ・ツール料金でも変わります。回答の文字数だけでなく、利用明細の課金対象トークンで確認してください。
月額料金の半額化ではなく、利用できる仕事量に注目
ChatGPTの月額プランを使っている方にとっては、APIのドル単価よりも、プランに含まれる利用量が身近です。
公式料金ガイドは、Plusについて次の5時間あたりのローカルメッセージ数の概算を示しています。
| モデル | Plusでの概算 |
|---|---|
| GPT-6 Astra | 5〜45 |
| GPT-6 Sol | 15〜150 |
| GPT-6 Luna | 350〜3,000 |
出典:Work・Codex公式料金ガイド。固定の回数上限でも、必ず使える回数の保証でもありません。
幅が大きいのは、仕事の規模や複雑さ、履歴の長さ、推論、ツールなどで消費が変わるためです。短い文章分類を1回頼む場合と、多数のファイルを調べて修正する場合を、同じ「1メッセージ」として比べることはできません。WorkとCodexは利用枠・クレジットを共有し、週単位の制限が適用される場合もあります。
公式𝕏も、利用枠の拡大とコストの低下によって試行・反復をしやすくする趣旨を発信しています。ただし、「全員が一律で何倍使える」という発表ではありません。OpenAI公式𝕏
自分の残量は利用状況ダッシュボードで、CLIでは/statusで確認できます。
性能はどのくらい?Solの強みをベンチマークから読む
今回のSolで注目したいのは、高得点だけを追う場合とは違う、性能と費用のバランスです。
業務自動化の評価では、Solが1タスク0.27ドル
Zapierが公開するAutomationBenchは、営業、マーケティング、運用、サポート、財務、人事などの業務を想定した評価です。47のシミュレーションアプリを使い、処理後の状態が求める条件を満たしたかを厳しく確認します。一般の仕事すべての成功率ではありません。
2026年9月23日に確認した公式ランキング、バージョン1.0.6から3つを抜き出すと、次のとおりです。
| モデルと推論設定 | スコア | 1タスクあたりの費用 |
|---|---|---|
| GPT-6 Astra:Max | 41.4% | 1.73ドル |
| Claude Opus 5.5:Max | 40.0% | 1.28ドル |
| GPT-6 Sol:Xhigh | 33.2% | 0.27ドル |
出典:Zapier AutomationBench。設定を含む各掲載結果の比較であり、全モデルを同一の推論設定で測った表ではありません。
AstraやOpus 5.5がより高得点である一方、Solは低い費用で一定の水準に達しています。費用の低さは検証する業務を広げる材料になりますが、失敗時の修正に時間がかかる仕事では、スコアの差にも意味があります。
OpenAIの発表では、SolがAstraやOpusを上回る比較も掲載されています。そのときの比較対象はAstraのLow設定、Opus 5のMax設定であり、上のAstra Maxや新しいOpus 5.5と同じではありません。モデル名に加え、世代と推論設定まで確認しましょう。
公式発表の比較表。画像内の競合はOpus 5で、本文の最新ランキング表に載せたOpus 5.5とは別です。AstraもLow設定で比較されています。出典:OpenAI。2026年9月23日撮影。
「最大設定なら必ず一番良い」とも限らない
同じZapierランキングでは、SolのMaxは32.0%、1タスク0.34ドルで、Xhighの掲載値を下回っています。個別の評価結果から一般化はできませんが、推論を最大にするだけで、あらゆる仕事の結果が良くなるとは考えないほうがよいでしょう。Zapier AutomationBench
ベンチマークは候補を選ぶ入口です。自社では、同じ資料と完了条件を使い、必要な項目を満たしたか、手直しは何回だったかを確認します。
日常の仕事で変化を感じやすい4つの特徴
公表された改善点を、実務で確認できるポイントへ置き換えて見ていきます。
1.必要な内容を残しながら、読みやすく伝える方向へ
OpenAIは、専門用語や不自然な表現、価値の低い細部を減らし、分かりやすい回答を目指したと説明しています。何を確認したかを明らかにし、早合点を減らすことも改善の方向です。公式発表
社内報告なら、「分かったこと」「根拠」「決めること」が順に見えると判断しやすくなります。回答の短さだけでなく、読む人が次の行動を決められるかを見てください。
依頼には「部長向け」「冒頭に判断が必要な点」「事実と提案を分ける」など、読者と構成を添えると比較しやすくなります。文章が自然でも、必要な条件や根拠が省かれていれば追加を求めましょう。
2.事実の正確さは改善。ただし、調べた情報源は確認する
公式の事実性評価では、SolはGPT-5.6 Solより誤りがおよそ半分になったと報告されています。ただし、これは誤りが起こりやすい会話を選んだ社内評価です。日常のすべての質問で誤答率が半減したという意味ではありません。公式発表のFactuality
競合調査なら、会社名、対象商品、確認日、公式ページを付け、未確認の価格や仕様は埋めないよう指定します。読み手が元情報へたどれることが、実務での確認を助けます。
モデル内の知識にも期限があります。公式モデルカードはSolを2026年4月20日、Lunaを5月18日と案内しているため、発売直後の製品や最新の変更を扱うときは、検索や提供資料が必要です。Solモデルカード、Lunaモデルカード
3.既存のコードを調べ、直す仕事も改善
公式発表はコーディング評価の改善を挙げ、DeepSWE 1.1でSol Maxは68.8%、Luna Maxは66.6%と報告しています。これも高い推論設定での評価値で、普段の設定やすべての開発業務にそのまま当てはまる数字ではありません。公式発表のCoding
既存の集計ツールなら、「計算方法を説明して」「この条件を変えて」「変更前後の数字を確認して」と依頼する用途が考えられます。現在のファイルを読み、変更後の動作まで確かめる流れが重要です。
使うモデルと別に、Codexが対象ファイルへアクセスできる環境が必要です。完成したという報告だけで判断せず、実際の入力と出力、動く画面など、担当者が確認できる成果を受け取りましょう。
4.画面を使う操作も、実行環境と組み合わせて活用
Sol・Lunaはcomputer useに対応し、公式発表でもPC操作に関する改善が紹介されています。これは、画面を読み取り、操作を行うツールと組み合わせる能力です。Solモデルカード、Lunaモデルカード
管理画面の情報を確認し、表へ整理する作業などが候補です。必要なツールとアクセス権限が前提で、モデル名を選ぶだけでPC全体を操作できるわけではありません。
なお、発表で使われているOSWorld 2.0の数値は途中まで達成した分も評価する方式です。「PC作業をその割合で完全に終えられた」と読み替えず、実際の業務では最後の保存・反映まで完了条件に含めます。公式発表のComputer use
何から使えばよい?LunaとSolで試す具体的な仕事
最初の題材には、担当者自身が正解や不足を判断できる仕事を選ぶと、モデルの違いを確かめやすくなります。
Luna:問い合わせを分類し、対応の下準備をする
Lunaで試しやすいのは、入力と出力の形が決まった仕事です。問い合わせの分類なら、対象とする区分、複数に当てはまるときの優先順位、判断できない場合の扱いを先に決めます。
次は、この記事用に作成したプロンプト例です。架空のデータや、利用許可のあるデータで試してください。
次の問い合わせを、担当者が確認するための一覧に整理してください。
分類は「見積依頼」「使い方」「不具合」「その他」の4つです。
複数に当てはまる場合は、主な依頼内容で1つを選び、補足欄に残してください。
出力する項目:
・問い合わせ番号
・分類
・依頼の要点(1文)
・相手が明示した希望期限
・担当者が追加で確認すべきこと
本文にない期限・金額・原因を推測で埋めないでください。
分類に迷う場合は「要確認」と付け、迷った理由を簡潔に書いてください。
回答メールの送信は行わず、一覧の作成までをお願いします。
【問い合わせ本文】
ここに対象の文章を貼り付けます。
「来週までに見積りがほしい」という期限の抜けや、使い方の質問を不具合にする誤分類など、業務上困る間違いを確認します。
分類に迷う例ばかりなら、区分の定義を直すか、Solでの処理と比べてください。モデルを変更する前に、社内で判断基準がそろっているかを確認することも改善につながります。
Sol:複数資料を比べ、意思決定に必要な論点を整理する
Solは、複数の資料を読み、条件の違いを整理して、比較可能な形にする仕事の候補です。例えば見積書の比較では、最安値を選ぶ前に、作業範囲や除外条件、納期が同じかを見る必要があります。
次も、当社が作成した活用例で、モデルの実測結果ではありません。
添付した3つの提案資料を比較し、社内で検討するためのメモを作ってください。
目的は、当社の問い合わせ対応を改善することです。
最初に各資料の対象範囲・前提・除外事項を確認してください。
比較軸は、対応する業務、導入時に必要な準備、費用の内訳、
導入後の運用担当、変更や追加対応の条件です。
金額だけを比べず、含まれる作業が違う場合はその違いを示してください。
記載がない項目は「資料に記載なし」とし、推測で補わないでください。
主要な記述には、資料名と該当ページまたは見出しを付けてください。
出力は、次の順にしてください。
1. 判断の前に確認すべき重要事項
2. 同じ比較軸で整理した表
3. 各案が合いそうな条件と、その根拠
4. 相手へ追加で確認する質問
資料の事実と、あなたの提案を分けてください。
最終的な契約判断や、相手への送信は行わず、社内検討用の原稿まで作成してください。
確認では、合計金額の一致だけでなく、税の扱い、オプション、契約期間など、比較の前提がそろっているかを見ます。資料に書かれていないことを、もっともらしく補っていないかも大切です。
重要な判断が残る場合は、論点を絞ってAstraでも検討する方法があります。判断に必要な不足を明らかにできたかを評価しましょう。
推論設定と長い資料への対応は?知っておきたい基本仕様
モデルの能力を使い分けるうえでは、「考える深さ」と「扱える資料量」を区別すると役立ちます。
推論強度は、難しい仕事にどのくらい考えるかの設定
Sol・LunaのAPIでは、推論強度にnone / low / medium / high / xhigh / maxを指定でき、既定はmediumです。Astraはnoneに対応していません。Solモデルカード、Lunaモデルカード、Astraモデルカード
これはAPIの既定値です。先に説明したWork・CodexのPower初期プリセットや、公式が仕事別に勧める開始点とは区別してください。画面のLightは、CLIのLowに対応します。
また、Ultraは単にMaxより一段深く考える設定ではなく、複数のサブエージェントで独立した作業を分担するモードです。LunaはMaxまでで、Ultraには対応していません。推論の設定を上げると、時間や使用量も増える場合があります。公式モデルガイド
最初は公式の開始点を目安にし、根拠の不足や条件の取りこぼしがある場合に調整します。回答の長さより、仕事の条件を満たすかを見てください。
SolとLunaは、どちらも105万トークンのコンテキスト
公式モデルカードによる主な仕様は、次のとおりです。
| 項目 | GPT-6 Sol・Luna |
|---|---|
| 入力 | テキスト・画像 |
| 出力 | テキスト |
| コンテキスト | 1,050,000トークン |
| 最大入力 | 922,000トークン |
| 最大出力 | 128,000トークン |
出典:Solモデルカード、Lunaモデルカード。APIの仕様です。
コンテキストは、一度の処理で扱える文脈の広さです。指示、会話、資料などを含むもので、105万文字という意味ではありません。Lunaも大きな文脈を扱えますが、容量が同じだから判断の精度や難問への対応も同じ、ということではありません。
モデルの直接の出力はテキストで、画像生成は対応ツールと組み合わせます。資料も、対象と関係があるものを整理して渡すほうが、人が結果を確かめやすくなります。
APIでは、入力が272Kを超えると料金条件も変わります。 超えた部分だけでなく、そのリクエスト全体について、通常入力・キャッシュ読取り・書込みは2倍、出力は1.5倍の単価になります。105万トークンまで、常に最小単価で使えるわけではありません。API料金表
APIの費用をさらに抑える「キャッシュ」の改善
同じ指示や資料を繰り返し使う仕組みでは、モデルの単価に加え、共通部分を再利用できるかが重要です。
90%割引の対象は、再利用された入力部分
プロンプトキャッシュは、共通の指示や資料の冒頭部分について、以前の処理を再利用する仕組みです。回答の使い回しではなく、新しい依頼への回答は生成されます。
GPT-6のキャッシュ読取りは、通常入力の10%の単価です。Standard・入力272K以下なら、Solは100万トークンあたり0.20ドル、Lunaは0.01ドルになります。一方、キャッシュへの書込みには通常入力の1.25倍の単価が適用され、出力にも料金がかかります。API料金表、キャッシュの公式ガイド
90%割引は再利用できた入力部分の話で、書込み・変動する入力・出力・ツール利用を含む総額の削減率ではありません。書込みの1.25倍も、通常料金への上乗せではなく、該当部分に適用する単価です。
OpenAIは9月22日の記事で、GPT-6全体の標準的なキャッシュヒット率の改善、ダッシュボードや診断、設定変更時の再利用などを紹介しています。ただし、明示的なキャッシュ設定や診断がすべてSol・Lunaで初めて登場したわけではありません。GPT-6のキャッシュ改善、API変更履歴
開発者は、共通部分を先頭へ置いて効果を測る
キャッシュは文章の意味が似ているだけでは使われません。共通部分の一致や有効期限などの条件があるため、業務システムを作る担当者は、次の順で見直すと整理できます。
- 変わらない指示・資料を先頭に置き、日付や個別の依頼を後ろへ置く。
- ツールの定義や並び順を安定させ、共通部分が不用意に変わらないようにする。
- 明示的な方式を使う場合は、再利用する範囲にキャッシュの境界を設定する。
- 実際のキャッシュ読取り量・書込み量・待ち時間・費用を、変更前後で確認する。
公式ガイドが示す期限設定は30mで、条件を満たす共通部分は、最後の書込みまたは再利用から少なくとも30分間再利用できます。永久に保存する仕組みではありません。また、明示的な方式で境界を置かなければ、キャッシュは使用・作成されません。キャッシュの公式ガイド
推論強度を変える際は、configuration_updateで共通部分を保つ方法もあります。Prompt Cache Diagnosticsでは、再利用を妨げる違いを調べられます。これらはAPIの実装担当者向けの設定です。
開発者向け:APIへ移行するときの確認点
既存システムで新モデルへ切り替える場合は、モデル名とあわせて、推論・ツール・料金の条件を確認します。
指定するモデルIDは、gpt-6-solとgpt-6-lunaです。公式の移行ガイドは、まず従来の推論強度を維持して比較する考え方を示しています。最初から複数の設定を変えると、どの変更が品質や費用へ影響したかを切り分けにくくなります。Using GPT-6
主な注意点は、次の4つです。
- 推論しながらツールを使うなら、Responses APIを確認する。 Sol・LunaのChat Completionsで関数呼出しを使えるのは、推論が
noneの場合です。 - 古いパラメータを残さない。
none以外では、temperatureやtop_pなど、非対応になる指定を移行ガイドに沿って見直します。 - GPT-5.5以前のキャッシュ設定を点検する。
prompt_cache_retentionを使う構成では、prompt_cache_options.ttl: "30m"への変更や、書込み課金の確認が必要です。 - 処理モードを用途に合わせる。 Batch・FlexはStandardの半額ですが、待ち時間や利用条件が異なります。FastはAPI単価が2倍で、速度を優先する選択肢です。
出典:公式移行ガイド、API料金表、Batch、Flex、Fast mode。
即時の返答が必要な仕事と、翌朝までにまとめればよい資料分類では、適する方式が違います。各方式の処理条件と、検索や実行環境などの追加料金も確認してください。
切替え前に知っておきたい制約と、GPT-5.5の終了予定
新モデルを使う際は、公開評価の改善と、自分の業務での確認をつなげることが大切です。
OpenAIはGPT-5.6の対応モデルに対する改善を公表していますが、システムカードには評価項目によって低下する結果も記載されています。新しい世代になったことだけで、すべての用途に最適だと決めることはできません。GPT-6のシステムカード・SolとLunaの付録
業務での最初の比較は、担当者が正解を確かめられる小さな題材から始めます。成果物の正しさ、修正回数、完成までの時間、実際の使用量を記録し、良さが見えたら例外を含む別の題材でも確認します。業務ルールや入力資料を同じにすると、違いが分かりやすくなります。
また、GPT-5.5は2026年10月14日に、ChatGPT・Work・Codexの全プランで提供終了予定です。OpenAI APIは、この終了予定の対象外です。 現行ガイドは、対象の有料プランでは利用可能なGPT-6 Sol、Free・Goではデスクトップ版Lunaへの移行を案内しています。GPT-5.5の提供終了案内
日常のモデル選択だけでなく、保存済みの設定、予約タスク、カスタムエージェントなどでGPT-5.5を指定している場合は、切替えが必要か確認してください。今回の案内はGPT-5.5についてで、GPT-5.6シリーズまで同時に終了するという意味ではありません。
まとめ:SolとLunaを、日常の仕事で使い比べてみよう
GPT-6 SolとLunaは、Astraで進んだ能力を、日常業務や反復作業へ広げる選択肢です。Solは複雑な仕事と費用のバランス、Lunaは対象を絞った処理を回しやすいことに注目できます。
まずは利用できるWork・Codex、またはFree・Go向けのデスクトップLunaを確認し、自分が内容を判断できる仕事を1件渡してみてください。問い合わせの分類、資料比較、既存ツールの改善などで、「必要な品質を保ちながら、完成までの負担が減るか」を見ることが、導入の判断につながります。
自社で使う仕事の選定から整理したい場合は、あなたのAI顧問株式会社へご相談ください。当社の「あなたのAI顧問」は、AI・DX領域のBPO × AI教育を組み合わせた伴走型サービスです。業務の棚卸しと優先順位付けから、契約範囲内での実装、現場への教育・移管までを支援し、社員が自ら業務改善を続けられる状態を目指します。
主な公式出典
- OpenAI:GPT-6 Sol・Lunaの発表
- OpenAI公式𝕏:今回の発表
- ChatGPT・Codex:モデルの選び方
- ChatGPT・Codex:料金と利用量の目安
- OpenAI API:GPT-6 Sol、GPT-6 Luna
- OpenAI API:料金表、GPT-6移行ガイド
- OpenAI:GPT-6のキャッシュ改善
- Zapier:AutomationBenchの評価方法と結果
- OpenAI:GPT-6システムカード
WRITERライター紹介
黒山結音
あなたのAI顧問株式会社 代表取締役
「AIは現場で使えなきゃ意味がない」を掲げ、30社以上にAI顧問として導入から定着までサポート。OpenClaw・Claude・ChatGPTなどAIツールを実務でフル活用し、AI駆動経営を実践。本メディアでは、実際の現場で効果が出た事例や、AI初心者がつまずく「最初の一歩」を、専門用語を極力使わずに解説します。
OpenClaw / Claude Code / Codex / Cursor / Manus


